そのほか

アートな映画

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊/The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun

鬼才ウェス・アンダーソン監督のメディア愛と映画愛がほとばしる、風変わりでチャーミングでアーティスティックな映像世界。案内人は、フランスの架空の街を拠点とする架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の名記者たち。急死した編集長の追悼を込めてそれぞれが書き上げた奇想天外な記事が、そのまま映画のストーリーとしてオムニバス形式で展開していく。主役級の名優たちが絢爛豪華に大量出演しているのも見もの。
女と女の映画

トムボーイ/Tomboy

一夏だけ、男子になった少女の、ちょっとスリリングで、ちょっとほろ苦い冒険譚。これは何者でもない存在の自由を少しずつ失って、何者かである存在の責任に取り巻かれている「おとな」たちへの心優しい挑戦状だ。「燃ゆる女の肖像」で世界的評価を得たセリーヌ・シアマ監督が2011年にリリースした、長編2作目。
アートな映画

サスペリア/SUSPIRIA

今なお“恐怖映画”の金字塔と呼ばれる「サスペリア」を、「君の名前で僕を呼んで」で世界的評価を獲得したルカ・グァダニーノ監督がリメイク。舞台をオリジナルが公開された1977年のベルリンに設定しなおし、魔女たちの儀式や狂宴というおぞましいオリジナルの世界観を換骨奪胎、深淵で重層的なグァダニーノ的映画美に昇華した異色の傑作。